初めまして、こんにちは。乳幼児専門管理栄養士の山口真弓です。
スーパーや100円ショップで購入できる食材・調味料・加工食品を使い、子ども向けメニューをご紹介していきます。
今回は、みたけ食品工業株式会社の「もち麦きなこ」を使い、子ども向けおやつを作ってみました!
こちらのもち麦きなこは、香ばしく煎りあげたもち麦(大麦)粉と、北海道産大豆にこだわったきな粉がミックスされています。(みたけ食品HPより)
見た目はきなこよりも薄い色をしていますが、香ばしい良い香りがします。
もち麦きなこには、きなこだけでは摂りづらい水溶性食物繊維、大麦β-グルカンが多く含まれています。
大麦βグルカンは水溶性食物繊維のため、水に溶けてゲル状(粘度の高いゼリー状)になる食物繊維です。便をやわらかくし排出しやすくするだけでなく、腸内の善玉菌のエサとなり腸内環境を整えることにつながります。
便秘改善のために野菜を多く摂ろう!とすると、実は不溶性食物繊維を多く摂ることになり、便のかさは増えたとしても、逆に腸内で便がとどまってしまうことがあります。
便秘改善のためには、不溶性と水溶性の食物繊維のバランスが大事です。
もち麦きなこはバランスよく食物繊維が摂取できるのではないでしょうか。
また、水に溶けた食物繊維は、胃腸内ゆっくりと移動し、摂り過ぎた糖質やコレステロールを吸収しにくくし、体外に排出する作用があります。食後の血糖値の急激な上昇を抑えてくれますよ。
大豆に含まれる大豆オリゴ糖は、大麦βグルカンと同じように、腸内で善玉菌のエサとなり善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれます。大豆にも食物繊維が豊富に含まれています。
もち麦きなこは、大麦βグルカンと大豆の食物繊維&オリゴ糖のダブルの力で、腸内環境を整えてくれるでしょう。
今回は、小麦・乳・卵不使用の「米粉のもち麦きなこ蒸しパン」をご紹介します。
便秘っ子だけでなく、アレルギーをお持ちのお子さんにもおすすめなおやつです。
=材料= 8号カップ6個分
●米粉(共立食品) 80g
●もち麦きなこ 40g
●きび砂糖 30g
●塩 少々
●ベーキングパウダー 小さじ1
無調整豆乳 170ml
=作り方=
- 1. ●の材料をボウルに入れ、泡だて器で良くかき混ぜる。
- 2. 無調整豆乳を加えて、泡だて器で混ぜ合わせる。生地の完成。
- 3. スプーンを使って、シリコンカップに生地を分け入れる。
- 4. フライパンに5~10㎜位まで水を入れ、沸かす。
- 5. 湯が沸いたら(4)を静かに置き、強めの中火で7-8分蒸す。蓋には水滴が落ちないように布巾をかぶせると良い。
- 6. 竹串でさして、生の生地が付かなければ出来上がり!
砂糖の量はお好みで調節してください。
※豆乳は無調整豆乳がおすすめです。調整豆乳は塩・油・添加物などが含まれているので味や栄養価・体へのはたらきにも影響が出ます。 ※1つずつラップに包んで冷凍ストック保存OK
便秘っ子には小麦製品よりも「米」または「米粉」
実は、小麦製品に含まれるグルテンは、腸壁にへばりついて排泄の流れを妨げてしまうのです。パンを食べると口の中にへばりつく感覚がありますよね。その状態が腸の中でも起こっています。
小麦を控えることで便秘が改善することもあるのですよ。
便秘で悩んでいるお子さんやママは、まずは主食をごはんにする頻度を増やしてみましょう。そして、和食を食べる機会を増やしてみましょう。特にごはん+味噌汁の組み合わせは腸内環境を整えてくれます。
ただ、ごはんは食べてくれない…そんなお子さんもいらっしゃいますよね。
今回のように「米粉+もち麦きなこ」を使ったおやつは食生活に取り入れやすいのではないでしょうか。
粉類の1/3をもち麦きなこにしているので、エネルギー量はほぼ変わらず、食物繊維がたっぷり摂れるおやつです。
生地をフライパンで焼けばパンケーキに早変わり♪
きなこの代わりとして離乳食に使うのもおすすめですよ。
赤ちゃんであれば、砂糖の量を半量以下に減らし離乳食後期頃から食べられます。
水分が少ない食べ物になるため、お口を閉じて噛むことが出来ない場合は水分量の多いもので噛む力をつけてからトライしてみましょう。もしくは、蒸しパンを豆乳やスープなどに浸したものを食べてもらいましょう。
かじって一口量をかじれることや、小さくちぎったものを食べるなど、口の中に詰め込みすぎないよう見守ってあげてくださいね。
いかがでしたか。
普段の食事にプラス食材として「もち麦きなこ」を使ってみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
山口 真弓
管理栄養士、健康咀嚼指導士
母歯ネットワーク認定 むし歯予防マイスター®
離乳食・幼児食・発酵ごはん教室「スマイル☆キッチン」主宰。12歳と9歳の子どもを持つママ管理栄養士(2021年3月現在)。
「おいしく楽しく!スマイル☆な毎日が過ごせるように、笑顔あふれる食卓になるようお手伝い!!」をモットーに延べ3400組以上の親子の相談を受け、管理栄養士として、また同じママの視点でアドバイス。市の栄養相談やコラム執筆、レシピ提供、児童館や保育園主催の料理教室の講師など、幅広く活動中。
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