北海道から沖縄まで日本各地にその土地独自の味噌がありますが、愛知県岡崎市発祥の八丁味噌もその一つ。
独特の渋みと旨味、そして濃い茶褐色という特徴があり、東海地方出身の筆者にとっても非常に身近な存在。
そんな八丁味噌の歴史や製造工程について触れられる工場見学が岡崎にあるんです。
駅から徒歩1分ほどの場所に味噌蔵が2軒並んでおり、どちらも予約不要、無料、お土産付きで見学を楽しむことができるんです。また八丁味噌ソフトなどのオリジナルスイーツも。
今回は2軒の八丁味噌工場の見学レポです。
世界25か国以上で愛される『まるや味噌』
1軒目はまるや味噌さんから。
工場見学ツアーは30分毎に開催されており、予約なしで立ち寄ることができます。
▲工場見学の受付はこちら。
まずは迫力のある味噌蔵から。
空調管理はしておらず、暑いと50度、寒いと氷点下まで下がることも。
真夏の見学は厳しそう…。
この杉樽には約6トンの味噌を仕込み、約3トンの重石を山の様に積み上げていきます。
一般的な市販味噌は半年で発酵完了させるそうですが、八丁味噌は2~2年半の間、一切混ぜることなく発酵させるとのこと。
▲この石や積み方についても奥が深く、豆知識を教えてくれます。
つづいて、八丁味噌や石について嗅覚や味覚を使いながら、さらに詳しく教えてくれます。
最後に簡単な商品紹介があり、樽やNHKの連ドラ撮影秘話についても話してくれました。
▲連ドラで使用されたセット。ここまで約30分で終了。
見学後にはこんにゃく田楽の試食と1人1袋(100g)の味噌のお土産つき♪
個人的に八丁味噌ういろうが気になり購入してみましたが、優しい甘さでおすすめです。
▲八丁味噌の美味しさを再確認できる嬉しい試食♪
レストランやカフェも充実『八丁味噌の郷 カクキュー』
2軒目はすぐ隣のカクキューさんへ。
こちらもまるやさん同様、予約不要で約30分の見学ツアーが楽しめます。
▲レトロな外観にも注目!
受付後、開始時刻までは売店を見たり、休憩スペースで周辺の観光情報を見たりしながら過ごすことができます。
見学の最初は味噌桶転倒機の説明から。
まるやさんよりも樽の数が多いため、樽から味噌を取り出すのに機械を力を借りるそう。
八丁味噌は硬い為、機械で充填することが難しく、こちらは人の手で充填しているそう。
▲ちょうどガラス越しに充填している様子が見れてラッキー!
続いて資料館へ。
この土地のことや樽のことなどを簡単に説明してくれます。
せっかく展示物が充実しているのに、じっくり自由見学できないのが残念…。
▲昔の味噌づくりの様子を再現
そして、味噌蔵へと進みます。
作り方や名前の由来などの説明はまるやさんと大体同じですが、香りや石の積み方など微妙な違いがとても興味深い!
▲6トンの味噌が入ったまま、フォークリフトで運ぶという店も違う!
最後に味噌汁の試飲(おかわり可)とこんにゃく田楽の試食が楽しめます♪

▲こちらも見学には無料で味噌100gのお土産付き。
食事処やカフェが併設しているほか、売店では味噌ソフトを販売しています。
▲塩キャラメルの様な風味とコクがあって美味しい!
ここの土地ならではの八丁味噌について、2つの蔵の違いを比較しながら、楽しく深く学べる工場見学のはしご。
周辺には岡崎城や岡崎公園もあり、組み合わせて楽しんでみるのもおすすめです!
この記事を書いた人
ライター nimo*
ライター/台湾在住の一児の母 岐阜県出身、元食品メーカー勤務。
夫の転勤により17年秋より子連れ海外生活をスタート。食品工場見学が趣味で国内外問わず200か所以上の生産現場を回る。工場見学や台湾、東海地方の情報を紹介していきます。