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ジブリの世界観を体感したい! 外国人が集まる「トトロの森」とは

2018/03/30

SNSの情報だけで、映画やアニメのモデル地を訪れている外国人はたくさんいます。
現状では、世界中にいるジブリファンのための「となりのトトロ」に関する詳細な情報は、それほど多くありません。
それでも数少ない情報を頼りに、聖地巡礼する外国人がさらに増えている「トトロの森」へ行ってみました。



「トトロの森」は観光地というわけではないので、道順を示す案内板すら無い場所ですが、スマホ片手に目的にまで行けてしまう時代を実感します。
それはまるで、紙の地図やコンパスだけを頼りに楽しむオリエンテーリングのようです。



ちなみに、「トトロの森」には看板が立てられていますが、宮崎駿監督が顧問になっている「トトロのふるさと基金」という財団が設置しています。
美しい土地を将来に引き継ぐ運動「ナショナル・トラスト」によって取得した土地は、ボランティアの手で保全されています。



大きなトトロのいるクロスケの家には、財団の事務局があります。
現在、すべての「トトロの森」の場所が記載されていませんが、手作りの「お散歩MAP」があり、有料で手に入れることができます。
財団HPからは、「お散歩MAP」のデータを無料でダウンロードできます。

※クロスケの家の開館:火・水・土曜日の午前10時~午後3時 祝日は休館です。
※開館日時や駐車場が無いことなど、事前に確認してから訪れることをオススメします。
詳しくはこちら



財団としては観光目的ではないため、すべての看板の所在地などを示す「お散歩MAP」が整っておりません。

東京都と埼玉県にまたがる狭山丘陵には、アニメ「となりのトトロ」を思わせる風景や地名が残されていることから、「トトロの森」と呼ばれるようになりました。



現在(2018年3月)、「トトロの森」と呼ばれる場所は47カ所あり、広大な狭山丘陵に点在しています。
住宅街のように、番地プレートを辿れば辿り着くというものではなく、目標物も無くケモノ道を歩かないと辿り着けない場所、立入禁止区域に遮られて進めない場所、鬱蒼とした森にあるため「トトロの森」の看板すら無い場所も少なくありません。



当然のことながら、1日ですべてを巡ることはできません。
日本人でもすべての「トトロの森」を巡ってみようなんて人は、ほとんど見かけたことがありません。
その点で言えば、見知らぬ土地で次々と巡っている外国人は逞しいと思います。



「トトロの森」が41カ所だった頃、狭山湖から望む富士山を何度も見ながら1年間かけて、狭山丘陵を彷徨い歩いて「トトロの森」を探し出しました。
調べた結果をGoogle Mapに落とし込んだデータがあるので参考にしてください。(データはこちら
新しくできた「トトロの森」6カ所は、現地確認でき次第、Google Mapのデータも更新する予定です。



湿地にある木道エリアは、非日常を思う存分味わえる場所のひとつですが、知らないと辿り着くことができません。
最近では観光地化されている場所では無く、日本人が好きな里山の風景を実感したいと思っている「本物志向」の旅人が増えているように思えます。

狭山丘陵のような鬱蒼とした森の中で、外国人にバッタリ逢ったりしたら、ちょっとビックリするかもしれませんね。



杉の葉っぱで手作りされたトコロちゃんのいるエリアは、里山風景が広がる場所にありますが、風景に溶け込んでいることもあり、見つけることができないかもしれません。
「トトロの森」のほとんどが、埼玉県所沢市を中心に点在していますが、観光地化されてないぶんだけ自然がいっぱい残っているんです。



「となりのトトロ」を思い浮かべながら、トレッキングを兼ねたオリエンテーリングのように、聖地巡礼の「トトロの森」探しが楽しめそうです。

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この記事を書いた人

ライター MAKIJI

マニアックな旅行ライター。ジブリアニメが好きすぎてトトロの森のある街で「観光コンシェルジュ」として活動中。見過ごしがちでマニアックなスポットや、都市伝説のある場所を彷徨って、妄想しながら「ひとりっぷ」している。